この日の一番最初の訪問先はシャトー レオヴィル・ラスカーズ。
昨晩泊まったシャトーベイシュヴェルから歩いて行ってみた。
同じサン・ジュリアン・・・遠い・・。
1時間もかかってしまった。
このシャトーは100haで栽培比率はカベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー25%、カベルネ・フラン10%、わずかにプティ・ヴェルドー。
ラスカーズの醗酵槽↑はこの木製タンクにイノックス(ステンレス)、コンクリートの3種があり、それぞれを使用している。
ただし、グランヴァンには木製が良いらしい。(確かに最近ステンレスには疑問の声が上がっているし)
写真右は醸造責任者のM.Riou氏。(あれ?同姓同名のミッシェル・ローラン氏じゃなかったっけ?)
ラスカーズのテロワールはサン・ジュリアンで語るのではなく、ラトゥールと近いポイヤックの土壌の個性が高いことで語られる(これは後日ゴーディネさんに聞いたこと)。
主に砂利質の土壌はカベルネ・ソーヴィニヨンに最適。
ここもセレクション(選果)は畑で行ってしまい、9月末から10月に収穫される。
よく3つのレオヴィルは仲悪い?なんて言われているようだが、実際、オーナーはそれぞれ代わってしまっているので因縁のようなものはないらしい。
(ポワフェレ、バルトン)
ラスカーズには新樽65%、マルキは25%が使用される。殆どのシャトーが言うのだが、マルキはセカンドワインではない。(これは知っていたが)
あと、1970年以降のヴィンテージはプリムールで全部を販売していないらしい。
後からゆっくり売るンだってよ。高い値段で出てきそう・・・。
ここでのテースティングでは珍しく少し熟成したワインを飲ませてくれた。
テースティング
フューグ・ド・ネナン 1997
ねっとりとしたメルローらしいイメージ。熟成香が出ているが粘土っぽい丸みとグリップがある。M90% CF10%
シャペル・ド・ポタンサック 2003
これだけ初リリースの03。まだ若い、また03らしい果実のボリュームが出ている。カベルネの強い感があるのとタンニンが突出している。甘みも若干感じられる。
ポタンサック 1997
熟成感があり、きれいな味わい。タンニンがあるがきれいに尖っていて、線は細いが鋭角に入ってくる。果実味は弱め。
クロ・デュ・マルキ 1997
ロースト香がやや強くコーヒー系の香り。深みのある味わいでこの6本の中でもっとも良かった。深みのある焙煎されたコーヒーをゆっくり飲んでいるときに感じるようなワイン。
レオヴィル・ラスカーズ 1997
ロースト香。クロ・デ・マルキの方がよく出来ている。やや樽が勝っている感があるのだが、これはもう少し熟成すれば良くなるのだろうか。余韻は最も長い。
シャトー ネナン 1997
ねっとり感と凝縮した果実味。複雑味があって良いワイン。 |